勝ち組、負け組 | どうでもいい話

勝ち組、負け組

最近しばしば耳にする言葉に「勝ち組」「負け組」といったものがあります。定義があるのかどうか定かではありませんが、経済的観点から決められているように思われます。つまりは「金持ち=勝ち組」のような。これは僕の独断と偏見に基づいていますので、手厳しい質問がくると逃げますので、あしからず。

しかし、一概にそうとは言えないとも思います。それはなぜかというと、「女性、30代、未婚、子なし」はたとえ経済的強者にいたとしても負け組らしいからです。はて…これは困りました。なにか因習的なにおいがします。

僕の主観を交えてまとめます。

勝ち組とは、その行動、倫理規範が通俗観念から離れることなく経済的成功を収めた者」といえるのではないでしょうか?

この定義を用いますと、「人間的にはコンサバティブであるのに、ラディカルな経済的手腕を持ち、若くして会社を建てた人」は勝ち組ですね。

…なんじゃそら。自分でもよくわからなくなってきました。そもそもそんな人いますかね…。

例えばライブドアの堀江社長なんかは人間的にもラディカルな感じがします。とするとこの定義には当てはまらない…。しかしあの人は見るからに勝ち組ですよね。資産だか貯金だか忘れましたが、500億あるそうじゃないですか。それだけあれば、僕の生まれ故郷である井川町は買えそうです。

でも楽天の三木谷さんはこの定義にぴたりと当てはまる気がします。

あ、つまり秀才肌で成功した人ですね。

結局この定義はあいまいなものだと分かりました。じゃあ勝ち組負け組の区別のしかたは…勘ですかね。プロ棋士は感想戦の際、「第一感は6八金でしたね」という言い方をしばしばします。最初にピーンときた手のことをこう言います。これはまさしく(経験に基づく)勘です。

直観力の鍛えられている棋士のみなさまに、勝ち負けを鑑定してもらうのもいいかもしれませんね。

棋士の方が常駐している壮大な和風の平屋があって、そこにあなたは訪ねていくのです。もちろんチャイムなんかありません。がらがらがら「ごめんくださいませ」です。

すると使いの少年が出てきて「ただいま別のお客様を鑑定中ですので、待合部屋でしばらくお待ちくださいませ」と声変わりしていない華奢な声で言うのです。そして待合部屋に入ると、すぐに「粗茶ですが」とくるわけです。

期待と不安にかられながら飲むお茶には、茶柱がたっていて「さいさきが良いわ」なんて少し破顔するのです。しばらくするとまた例の少年が来て「お待たせいたしました。今日の棋士は小見川九段、ただいま竜王戦の挑戦者でもあります。持ち時間を使い果たしてからの早読みは天下一品です。どうぞよい結果がでますように…」

通されたのは、20畳はある大部屋で、次期竜王候補は上座で姿勢を正しています。「失礼いたします」と下座に座れば、その座布団の高級さに驚きを隠せません。

昨年王位の座を奪われた九段はじっと見つめます。じっとじっと。

1分はたったでしょうか。不意に座りなおした九段はあなたの目を見つめます。

「うーん……第一感は負け組ですね」…ひどいったらありゃしない。

 僕は基本的に「自分がそれでいい」と思えたら勝ちなんじゃないかな、と思います。その基準は人それぞれです。そう言ってしまうと「結局性格なんじゃないのかい?」、ということになってしまうのだけれど。

今日は真面目だなあ僕。すばらしいなぁ僕。

 こう思っていられるうちは勝ち組なのです。えへん