統計や報道のトリック | どうでもいい話

統計や報道のトリック

明日明後日と神奈川へ出張することになりました。ただ実験を行いにいくのです。

正直言ってです。だってわざわざ仙台から神奈川まで行って、朝から夕方まで実験して、すぐさま新幹線で仙台に帰っても10時、というプランですよ。

十月にも同じことをやりました。なんというかいろんなものを消耗する旅でした。

そんな僕の話し相手になってくれるという奇特な方がいらしたら、12月21日の21時以降、神奈川県大和市にある「大和第一ホテル」までいらしてください。交通手段は電車が便利です。「大和駅」から歩いて5分、ムーンウォークで7分半、パレードしながらきても10分で着きます。

よくよく考えると、こういう風に「先のことを憂いで覇気がなくなる」というのは、非常に無駄ですね。そのときになってから悩んだ方が明らかに得です。

今の場合、十月のことについても憂慮していますので、未来現在過去と3倍損をしています。むむむ…。

…ネガティブな日記は読んでいる方もつまらなくなると思うので、路線変更いたします。

この間、新聞やマスコミで取りざたされていた問題で「憂う」という言葉を「楽しい、うれしい」と思っていた人(大学生の調査でしたっけ?)がかなり多数いた、といったものがありました。

語感が「うれしい」と似ているからだろう、と社説にはありました。そういうものなのでしょうか? あの調査は4択か5択だったと記憶しているので、確かに語感が似ている「うれしい」は誘導尋問的に選ばれた可能性もありますね。

憂う? うむむ…わからん。こういうときは選択肢から考えるか…。
①心配すること…どうかな? 
②考えること……ちかいかな? 
③こたつの中に美女がまるまっていないか調べること……だったらいいな…
うれしいこと…最初の2文字一緒だしこれでいいか」みたいにね。

それはともかく、僕がひとつ気になっているのはそういった調査の結論です。このような結果だと大体こうです。

「今の若者は活字から離れてしまっている。だからこういった言葉に触れる機会がなく、ボキャブラリー不足に陥っており…以下うんたらかんたら」

はたしてそうなのでしょうか? 「活字から離れているので言葉を知らない」というのはまったくその通りだと思います。僕も読書の習慣がつくまでは、漢字が苦手でした。

僕が言いたいのは「今の若者」というところです。この結論が非常に危ういのは、過去のデータと比較をしていないという点にあります。同じような調査を70年代、80年代にやっていて、それと比べた上で意見しているのですか? ということです。

ある種の情報操作ですよね。そういう例としては「医療ミス」があります。

最初に医療ミスが取りざたされたのは、宮城の病院だったと思いますが、「看護師が筋弛緩剤を点滴混入した」という事件です。それをきっかけにマスコミでは連日医療ミスを報じるようになりました。

僕がそのとき思ったことはこうです。

「“最近医療ミスが多いなあ」

でもこれは事実を正しく把握していません。なぜなら筋弛緩剤の事件以前の医療ミス事件がどれほどあったかを、知識として持っていないからです。

結論を言うと、医療ミス事件は昔から多量にありました。ただ報道されていなかっただけです。つまり“最近”というのは正しくありません。

なので「最近の若いもの」というコメントが出るたび、僕は非常に疑い深くなります。本当に最近だけの話ですか? と。僕は変質者のようなきわどい目つきをしているときがたまにありますが、それはなにかを疑っているときなのです。けっして干された下着を物色している、とかではないのでご安心を。

今日はこんな話です。みなさんもそういう統計や報道にだまされた経験はありませんか? あれば教えてください。

あと、この言葉調査については、もしかしたら過去のデータと比較した上でコメントなされていたのかも知れません。そうだとしたらふてくされながらすいませんと言います。みなさんあまりの可愛さに許さざるを得ませんから。