あまり意味のない話 | どうでもいい話

あまり意味のない話

さて、なんだか今までの日記を見直していると、あることに気がつきました。それは…「ぜんぜん理系的な話がない」ということです。理系なのに…。うーむ、これじゃいかん! なんのために工学部にいるんだ! …あ、国語が苦手だったからだ。

そういうわけで、科学的な話をしましょう。かといって専門的な話になると、みなさんもつまらないと思うし、何より僕がつまらない。どうしようか…ちなみに今僕が研究しているのは「高強度アルミニウムダイカスト合金の開発」というテーマです。詳しい方がおられましたら、なにとぞご教授ください。僕はあんまりわかっていないので…。

そうですね…そういえば先週か今週のはじめかに、うちの大学の教授が「酸化亜鉛で青色発光ダイオードを作った」というニュースが流れていました。みなさん理科の授業で、一度ぐらいダイオード(LED)を使用したことがあると思います。一方行にしか電気を通さないという、頭の固い親父のような特性を持っているアレです。

赤色と緑色のLEDは昔からありました。しかし、青色は90年代初頭まで発明されず、20世紀中には不可能とまで言われていました。

それを発明したのが当時日亜科学の研究員だった中村さんです。発明の対価をもとめる裁判でも話題になりましたよね。地裁が会社側に言い渡した額はなんと200億! そのくらい画期的な発明ということです。

なぜなら赤、緑、青という三原色がそろうことで、全ての色をダイオードで作ることができるようになったからです。

「別にわざわざダイオードで作る必要ないんじゃない? 今までどおり電球や蛍光灯使えば?」

と考える方もおられるかもしれません。しかし、ダイオードにはかなりの利点があるのです。それはなによりも「省電力」です。白熱電球や蛍光灯の比ではありません。なぜかと言いますと、それは発光原理がそもそも異なるからです。あまり詳しいことは言いませんので安心してください。

白熱電球の場合は「抵抗熱」で発光しています。物体は熱をもつと発光します。例えば、日本刀職人が真っ赤になった鉄をたたいているシーンをみたことがあるでしょうか。高温になると発光するといういい例です。電球では抵抗の大きいフィラメントに電流が印加されることにより、その抵抗熱でフィラメントが高温になり発光しています。ちなみにフィラメント材は、現在ではおもにW(タングステン)が使用されています。

蛍光灯は「原子が励起状態から下位順位に戻る際のエネルギー差」で発光しています。これは量子力学を習っていなければわかりません。簡単に言いますと「電子から運動エネルギーをもらったけれど、それを運動エネルギーとしてではなく、光エネルギーとして放出した」ということです。

たとえて言いますと「コブシで殴られたけれど、口で言い返した」、みたいなことです。…よけいにさっぱりですかね。じゃあちょっとだけ詳しく言います。
蛍光灯は両端につけられたフィラメントから電子を飛ばします。それが管内部に充満しているHg(水銀)蒸気にぶつかり、運動エネルギーを与えます。運動エネルギーをもらいっぱなしでは不安定なので、もとのエネルギー状態にもどろうとします。そのとき余分なエネルギーを「紫外線」というかたちで放出します。「紫外線」は管内部に塗布された蛍光塗料にぶつかり、可視光になります。

一読して理解された方はすばらしいです。ぜひその勢いで量子力学も理解してください。そして僕にわかりやすく教えてください。僕、習ったにもかかわらず、量子力学のほんの一部しか理解できていません。

LEDは「電子が正孔に収まるときのエネルギー差」で発光しています。ええと、ああ…もう、面倒くさくなってきました。というか混乱してきました。もし、蛍光灯やLEDの発光原理がもっと詳しく知りたい、という奇特な方がおられましたら、コメントください。そのときにお話します。

もし発光に関する僕の理解が間違えていたら、それもコメントください。

あと、なにか取り上げて欲しい現象があれば言ってください。わかるやつはちゃんと答えます。わからないやつは嘘をついて答えます。

「雪の結晶に同じ形のものがないのは、雪を降らせる雲が最近個性教育に力を注いできた証。しかし来年度から雲世界でもゆとり教育がはじまり、結晶の形に与える影響が危惧される」だとか。